お金がかかる引っ越しで、費用の不安を特に感じるところといえば、
退去時における室内クリーニング代だけが、ハッキリとした金額がわからないことではないですか?
そこで、費用の不安を解消する、あらかじめ室内クリーニング代を計算する方法と、費用が高くなったケースの対処法についてお伝えします。
賃貸物件の室内クリーニングとは
ほとんどの賃貸物件は
- 退去時に借主がクリーニング代を負担して部屋を明け渡す
- 管理会社の指定する専門業者がクリーニングを行う
という契約になっています。
これは
「部屋を明け渡す際は、あなたの費用で、管理会社指定の業者が室内クリーニングをします」
ということです。
しかも、かかった費用は後から来る請求書で、初めて知ることになります。
業者は選べない、価格を知ることができないため、大きなストレスを感じますよね。
私も初めての引っ越しの時は、室内クリーニング代がいくらになるのか心配でした。
部屋をきれいにしておけば、清掃費用の節約になるのでは?と思いますが、
きれいな状態で部屋を明け渡しても、室内クリーニングを行うため、1回分の費用は発生します。
室内クリーニング1回分の費用はいくら?
では、必ず行う室内クリーニングの費用はいくらか?気になるところです。
自分で業者を選べない分、他社の費用を知っておくと、自分が支払うクリーニング代は適正かどうか判断できます。
ハウスクリーニングの相場を知るために、全国にサービスを展開している3社(ハウスクリーニング・オンは北海道、沖縄を除く)と
東京の地域密着型店舗のクリーニング代を紹介します。
ダスキン
「ハウスワイドサービス Sエリア Aセット」 1ルーム・1K(24㎡)まで 26,400円
- 水回り(キッチン・レンジフード・バス・トイレ・洗面所)
- ガラス・サッシ・網戸
「ハウスワイドサービス Sエリア Bセット」 1ルーム・1K(24㎡)まで 30,800円
- 水回り(キッチン・レンジフード・バス・トイレ・洗面所)
- ガラス・サッシ・網戸
- 各部屋掃除機がけ
- 天井・壁・照明のダスティング
- 畳・スイッチプレート・ドア拭き上げ
エリアによって値段が変わりますので、詳しくはこちらを参考にしてみて下さい。
おそうじ本舗
「引っ越し前・後まるごとクリーニング」1ルームタイプのお部屋で26,400円から
- キッチン・換気扇・洗面台・トイレ・ガラス・サッシ
- 簡易清掃(収納・スイッチプレート・照明・ドア・壁面・玄関)
- 床面バキューム
さらに詳しく知りたい方はこちらを参考にしてみて下さい。
引っ越し前・後まるごとクリーニング パックサービス お掃除本舗
ハウスクリーニング オン
「お引越し前後の空室全体クリーニング」 1ルーム・1K 25㎡まで 関東27,500円
- 玄関・トイレ・洗面所・バスルーム
- 設備(スイッチプレート・エアコン簡易清掃)
- 各お部屋(天井・壁のホコリ落とし)・床
- キッチン・レンジフード(換気扇)
- 窓・網戸(ガラス・サッシ・レール)ベランダ
地域密着型の業者 アクティブエース
「空室丸洗いパック」 1ルーム・1K 25㎡まで 20,000円
- 水回り一式・建具一式・玄関・照明一式
- エアコン簡易清掃・全換気扇分解洗浄(浴室乾燥機能付きは簡易清掃)
- 通気口一式・ガラスサッシ一式・ベランダ・床面ワックス含む
安心価格の空室クリーニング 評判のハウスクリーニングを東京・横浜でお探しな
費用が相場より高い時に注意して欲しいポイント
室内クリーニング代の相場は分かりましたが、
もし、請求されたクリーニング代が相場より高かった場合、支払わないといけないのでしょうか。
そのような状況になってしまった場合の対処法をご紹介します。
業者の基本料金があまりにも高い場合
退去時の室内クリーニングは、自分で業者を選べない大きなデメリットがあります。
実際に、相場以上のクリーニング代を請求されたというケースもあります。
そこで、国土交通省がトラブルを未然に防ぐためにガイドラインを設けました。
そのガイドラインを元に、裁判所は借主が不利にならないように、クリーニング代について基準を示しました。
そこで、裁判所は特約が有効たる要件として「借主が負担する原状回復費用が暴利的でないこと」も必要であるとしています。
引用元 【敷金返還】知っておきたい特約(原状回復・クリーニング特約)とは
ここで、暴利的ではない基準として、
室内のクリーニング代は1㎡あたりの作業単価を1,500円までという、上限を示しました。
このことから、それを超える金額については、上限までしか認められないということになります。
ですから、室内クリーニング代は高くても
部屋の広さ(㎡数)×1,500円となります。
これで、費用がいくらになるのかという不安を解消できますね。
これよりも高い金額については、認められない場合があるので
そのまま払うことはせずに、なぜその金額になったのか確認をするようにしましょう。
追加で清掃を行った場合
通常の清掃作業で落としきれなかった汚れなどがあった場合は、追加の清掃を行います。
特に気を付けて欲しいことは、汚れの原因が自分の不注意によるものかどうかです。
自分の不注意に当てはまる例として、
- 掃除をしていなくて、浴室内のゴムパッキンにしみ込んだカビ
- 飲み物をこぼしてしまい、放置してできた床のシミ
- ガスレンジの掃除をしていなくてできた、層になった油汚れ
- 壁紙の破れや汚れ
これらのケースは費用の負担をする場合があります。
追加の清掃に当てはまらないケース
何年も住み続けていると、普段から掃除をしているにもかかわらず、自然についてしまう汚れやシミがあります。
居住年数が長いと、汚れやシミも落としにくくなります。
汚れ=掃除をしていなかったと、これらの自然についた汚れも追加清掃の範囲に含まれるケースがあります。
こういった自然についた汚れやシミは「経年劣化」に当てはまるため、清掃の費用は大家さんが負担します。
ですから、追加の清掃費を請求された時は、まず自分の不注意が原因なのかを確認するといいですよ。
自分の不注意に当てはまらない場合は、費用の訂正をしてもらうことができます。
何も知らないまま費用を支払ってしまうなんて、もったいないですよ。
まとめ
室内クリーニング代について何も知らないでいると、高額なクリーニング代を支払っていることになっているかもしれません。
クリーニング代を支払う時に注意したいポイントは
- あらかじめ自分の部屋の室内クリーニング代を計算しておくと、相場以上の費用を支払うことがなくなる。
- 追加清掃が必要な個所は、自己負担なのか、大家さん負担になるのか確認をする。
追加の清掃費は負担しなくてもいいケースがあるため、作業内容の内訳を確認することで
費用を節約できることがあります。
引っ越しはお金がかかりますので、少しでも費用を抑えるためにも、
この2つの予備知識も退去の準備に入れておくと安心ですね。