引っ越し業者を利用する場合は、引っ越し車両のことは全て任せておけば安心です。
ですが自分で引越しを行う場合は、作業に使用する車の路上駐車によるトラブルが心配です。
特に起こりがちなトラブルは警察の取締り、あるいは近隣住民からのクレームではないでしょうか?
この記事では、路駐で引き起こされるトラブル対策を詳しくまとめています。
ハラハラしながら引越し作業を行わなくてすむように、この記事を活用してください!
引っ越しで路上駐車するのは駐車違反?
引っ越し作業は、出来るだけ建物のすぐ近くに車を止めて、効率よく行いたいものです。
ですがその敷地内に車を止めるスペースがなければ、路駐するしかない場合もあるでしょう。
一般的に市街地の公道は駐車が禁止されている場所が多く、そこへ駐車すると駐車違反の対象となります。
うっかり車のそばを離れたすきに、「駐禁のステッカーが貼られてる!」ということも。
引っ越しだから少し大目に見てくれるだろうと、甘い見通しでいると痛い目を見てしまいます。
駐車違反となる基準
駐車違反となる基準は、
駐(停)車が禁止されている場所に継続的に車を停めている。
そして、運転手が車を離れており、すぐに車を移動させることができない、というものです。
ただし、荷物の積み下ろしなどのための、5分を越えない程度の停車は認められています。
引っ越しの作業を考えると、なかなか厳しい基準ですね。
駐車が禁止されている場所
駐車・停車が禁止されている道路には、そのことを示す標識や表示があります。
ですが、それ以外にも禁止されている場所があります。
運転免許を取得する際に勉強したことではありますが、少し復習してみましょう。
- 交差点や横断歩道の5m以内の部分
- 踏切から10m以内の部分
- バス停から10m以内の部分
- 駐車場や車庫などの出入口から3m以内の部分
- 道路工事が行われている工事区域の端から5メートル以内の部分
- 消火栓など消防設備のある所から5m以内の部分
- 道幅がなく、車を停めると他の車が通れなくなる場合
他にもトンネルの中や踏切内などがありますが、引っ越しに関連しそうな場所で言えば、上記のようになります。
これらの項目を一つ一つ見ていくと、確かに車を停めておくと危険を招く恐れがあり、納得できる場所ばかりです。
路上駐車を考えている場所が、これらに該当するかよく確認しておいて下さい。
駐車違反の罰金・罰則
警察や民間の駐車監視員によって車に駐車禁止のステッカーを貼られると、罰金(反則金)を支払わなくてはなりません。
また違反点数も加算されてしまいます。
駐車違反には、厳密にいうと「放置駐車違反」と「駐停車違反」の2種類あり、罰金と違反点数が違ってきます。
先ほど駐車違反の基準として説明したものは「放置駐車違反」のものです。
もう一つの「駐停車違反」は、「運転手が車の近くにいて、すぐに移動できる場合」に適用されます。
ただしこの「駐停車違反」の場合、警察は運転手に注意を与え、車を移動させるだけで済ませることも多いようです。
罰金・違反点数は、車を停めた場所が駐車禁止の場所か、停車も禁止されている場所(駐停車禁止場所)なのかでも異なります。
駐停車違反(普通車) | ||
---|---|---|
違反場所 | 反則金 | 違反点数 |
駐車禁止場所 | 10,000円 | 1点 |
駐停車禁止場所 | 12,000円 | 2点 |
放置駐車違反(普通車) | ||
違反場所 | 反則金 | 違反点数 |
駐車禁止場所 | 15,000円 | 2点 |
駐停車禁止場所 | 18,000円 | 3点 |
駐禁以外にも近隣住民からのクレームに注意
駐禁の取締りの他に、路上駐車でよくあるトラブルは、近隣住民からのクレームです。
実際に引っ越し作業中の車は、他の車や通行人の往来の邪魔をしています。
そのため、交通事故を引き起こす危険性が大いにあることも事実。
それに路駐をすること自体を快く思わない人もいます。
あなたが思う以上に、周囲の目が光っていると考えておいたほうがいいでしょう。
直接クレームをつけられるだけでなく、警察へ通報される可能性も高いといえます。
駐車違反にならないための対策
ここからは駐車違反にならないための対策を見ていきます。
特に最初にご紹介する駐車許可証は最も効果のある対策です。
駐車許可証があれば駐車違反にならない
駐車許可証があれば駐車が禁止されている場所でも、車を停めて引っ越し作業を行うことができます。
許可されるためには、路駐する道路を管轄する警察署に必要書類をそろえて申請し、審査を経なくてはなりません。
審査の基準には、次のようなものがあります。
- 駐車を許可する日時が、駐車することで危険を生じる時間帯ではないこと
- 駐車が標識や法令で禁止されている場所であること
- 駐車することで危険を生じたり、著しく交通を阻害しないこと
- 駐車する目的が、駐車違反をしなければ達成されないこと
- 近くにコインパーキングなどの、駐車して作業を行うスペースがないこと
これらの基準を満たすことが出来ると、駐車許可証が発行されます。
発行された駐車許可証は、許可された場所に駐車して作業するあいだ、ダッシュボードの見えやすいところに掲示して下さい。
掲示しなければ、許可された車と認められません。
必要な申請書類
申請に際しては次の書類が必要です。
- 駐車許可申請書
- 駐車場所周辺の地図等
- 駐車の用務(理由)を疎明する書面
- 自動車検査証の写し
- 運転免許証の写し
申請手続きは都道府県ごとに多少異なるところもあるので、ホームページなどで確認して下さい。
駐車許可申請書は警察署にありますが、ホームページからダウンロード出来る所もあります。
駐車場周辺の地図は、グーグルマップを印刷したもので構いません。
駐車許可証の注意点
申請してから審査を経て、許可が下りるまで1週間ほどかかるので、早めに手続きをしましょう。
また、旧居・新居の両方で路駐する必要がある場合は、それぞれ別々の駐車許可証の申請を行はなくてはなりません。
なおレンタカーでの引っ越しの場合は問題があります。
申請には車検証の写しが必要であり、それにレンタカー会社が対応してくれるのか、先に相談しておいて下さい。
誰か一人は車のそばにいるようにする
駐車禁止には2種類あることを説明した際に、運転手が車の近くにいて、すぐに移動できる場合について触れました。
引用すると、「警察は運転手に注意を与え、車を移動させるだけで済ませることも多いようです」。
駐禁の取締りがあってもすぐに対応できれば、問答無用に違反切符を切られる可能性は少ないと思います。
宅配業者のトラックでも、配達中に駐車禁止をとられないように、隣に人が座っていることがあるのもこれが理由です。
家族でも友達でも、誰か一人以上、運転できる人に助っ人になってもらいましょう。
運転できる人があなた以外にいることのメリットは、とても大きなものです。
その際は、何かとバタバタしがちな引っ越しですが、うっかり手伝ってくれた人にお礼を忘れないようにしましょうね。
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近隣住民からのクレームへの対策
ここでは近隣住民からのクレーム対策について考えてみましょう。
基本となるのはいかに周囲との関係を円滑にし、問題があってもトラブルになる前に対処できるかにあります。
ご近所には挨拶をしてコミュニケーションをとっておく
直接的に迷惑をかける可能性がある近隣の民家やお店に、前もって挨拶をしておきましょう。
人が怒りを覚える最大の原因の一つは、存在を無視されたと感じることかもしれません。
事前に挨拶をしておくことで、相手はあなたに気づかわれていると感じてくれるはず。
そのことが路駐で何か問題があった場合でも、穏便な解決へと繋がっていくのではないでしょうか。
また幾分かでも相手に、あなたへの気安さを覚えてもらえれば、お互いに要望を伝えやすくなります。
円滑なコミュニケーションが、クレームさらにはトラブルを未然に防ぐカギになります。
管理人にも挨拶・相談を
現在の住居や引っ越し先の住居の大家さんや管理人(居る場合)に挨拶をするとき、車の駐車について相談してみるといいでしょう。
これまでの経験を踏まえた有効なアドバイスや、なにかしらの駐車の便宜を図ってくれるかもしれません。
他の住人との間に立って調整してくれたりと、いろいろ頼りになる存在です。
「引っ越し中」の張り紙を貼っておく
ただいま引っ越し作業中です
ご迷惑をおかけして申し訳ありません
何かありましたらこちらにご連絡ください
携帯番号
名前
このような内容の張り紙を、路駐している車のフロントガラスに貼っておくといいでしょう。
引っ越し中であることを周囲にアピールできます。
何のために停まっているのか分からなければ、周囲に不信感を持たれてしまいますからね。
また引っ越し作業中の車が、近所の人の車の出し入れを邪魔していることがよくあります。
そのような時に、すぐにあなたと連絡が取れて車を移動してもらえれば、相手も不満を持つことは少ないはずです。
その他にもいろいろな問題が起きる可能性があり、その都度すぐに対応することがクレームを防ぐコツです。
せっかく張り紙をしても、肝心の携帯を忘れてきたとかはないようにして下さいね。
準備をしっかりして作業を早く終える
路上駐車する時間が長くなれば、それだけ周囲にかける迷惑は多くなります。
その分クレームを受ける可能性も高まります。
そのようなことを防ぐためにも、なるべく早く作業を終わらせたいところです。
早く作業を終わらせるために大切なのは、事前にしっかり準備をしておくことです。
掃除や諸々の立会などの荷物の搬出搬入以外の作業は、後で行えるようなスケジュールを立てておくといいでしょう。
以前書いた記事、「引越しスケジュールはどうやって組む?おさえておきたいポイントとは」は役に立つと思います。
また引っ越し当日になって慌てることがないように、次の記事も読んでおくと参考になるかもしれません。
周囲の状況を知れば、駐車できる場所があるかも?
この記事では、路上駐車での引っ越しを前提にしたあれこれについて書いてきました。
ですが少し視野を広げて現地の状況を見てみましょう。
今住んでいる場所についてはよく知っていると思います。
引っ越し先についても可能であれば、下見をして周囲の様子を把握しておくことをオススメします。
路駐せずに引っ越し作業が出来る場所があるかもしれません。
近くのお店の駐車場を借りられるかも
近所にあるお店の駐車場も交渉しだいでは借りることができるかも知れません。
お店の開店前や少し暇になる時間など、それほど作業に長い時間がかからないことを説明すれば認めてくれるかもしれません。
また引っ越しをする集合住宅の敷地内にある駐車場も、住人が出かけていることの多い日中であればチャンスがあります。
管理人や管理会社へ相談してみましょう。
コインパーキングなら安心
近くにコインパーキングがあればそこを利用するのが一番いいと思います。
周囲に気兼ねなく引越しの作業を行えます。
もちろん駐車料金はかかりますが、駐車違反で罰金を払うことを考えると、ずいぶん安上がりです。
ただしほかの駐車している車を傷つけないように、細心の注意を払って作業して下さい。
なるべく周りに車が無いところに駐車するようにしましょう。
まとめ
この記事では引っ越し作業のために、路上駐車することで引き起こされるトラブルについて見て来ました。
まず最も注意が必要なこととして、駐車違反についてとその対策を取り上げています。
- 警察の駐車許可証
- 運転手が車のそばにいることの重要性
次に路上駐車に寄せられるクレームを防ぐための対策を考えました。
- あらかじめご近所には挨拶を
- 「引っ越し中」の張り紙を貼る
- 引っ越しは手早くスムーズに
最後に路上駐車しないですむ方策として、近隣で借りられる駐車場を検討しています。
これらのトラブル対策で、あなたの引っ越しが問題なくスムーズに完了することを願っています!
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