引っ越し前は、部屋の中のことで手いっぱいで、
ベランダの掃除を忘れてしまいがちです。
そもそも、ベランダは掃除が必要なの?と思う方もいると思います。
そこで今回は、引っ越しではどの程度の掃除が必要なのかということと、
ベランダ掃除の方法をお伝えしていきます。
荷造りなどで大変な中ではありますが、
引っ越しの時はしっかり掃除をしておくと、いいことがありますよ!
ベランダは掃除するべき?
引っ越しの際は綺麗に掃除しよう
部屋の外なので見逃しがちではありますが、ベランダも賃貸契約の一部です。
ベランダに限らず、引っ越しの際はできるだけ綺麗に掃除しておくのに越したことはありません。
理由は「敷金」にあり
引っ越しする際に支払ったお金の中には、実は返却してもらえるお金があります。
それが「敷金」です!
初期費用で支払う「敷金」は退去時の修繕や清掃に当てる、いわゆる預け金のようなもの。
ですので、修繕箇所が少なければ、差額は返却される可能性があります。
何かとお金のかかる引っ越しですから、少しでもお金が返ってくるのはありがたいですよね。
逆に言えば、もし掃除をせずに退去した場合は、
敷金の返却額が減額されるどころか、追加で清掃費用が請求される可能性もあると言えます。
詳しくはこちらの記事でも解説しているのでぜひご覧ください。
引っ越しの時掃除はどこまでやる?敷金返還額を増やすコツ教えます!
どの程度綺麗にするべき?
賃貸契約のほとんどは「原状回復」の義務がありますが、
こちらは入居した時のような状態に戻さなければいけないということではありません。
国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」においてはこのように記載されています。
原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。そして、いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるものとしました。
簡単に説明すると、「通常に使用してついてしまった傷や汚れ、経年劣化については仕方がないけれど、そのレベルを超えるような汚れは綺麗にしてから退去してくださいね。」という意味です。
完璧に綺麗にする必要はありませんが、
「これはさすがに汚れているな」「人には見せられないな」というレベルの汚れは落としておくのが無難です。
ベランダ掃除をする前の注意点
ベランダの掃除をする前に、以下の点を心得ておきましょう。
まずは私物を確認
引っ越しの忘れ物の中で最も多いのはベランダの物干し竿、次に室外機というデータもあり、
とにかくベランダは部屋の外なのでそもそも見逃しやすいという特徴があります。
引っ越しの忘れ物はいわゆる「残置物(ざんちぶつ)」としての扱いになり、
置いていった後も所有権が元々の持ち主に残ります。
管理会社や大家さんが勝手に処分することも出来ないため、引っ越し後に迷惑がかかってしまう場合があります。
忘れ物を防ぐためにも、掃除のために移動した私物はそのまま荷物として梱包してしまいましょう。
残置物についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてくださいね。
賃貸では水を使った掃除が難しい
地面の掃除する際は、水を撒いて一気に掃除していくようなイメージがありますが、
ベランダが地続きになっているマンションやアパートでは、大量に水を使うと隣に流れ出す可能性もあります。
また、上階に住んでいる場合は下の階にも配慮が必要です。
水を全く使わず掃除するのは難しいですが、最低限で済む方法を後ほどご紹介します。
ベランダが汚れる原因と使える掃除道具
砂や土ボコリ
ベランダは風に乗って砂や土ボコリが入ってきます。
ガーデニングをしている場合は植木鉢の土も汚れの原因となります。
これらの汚れをしっかり落とすには、中性洗剤が有効です。
中性洗剤は家中のほとんどの掃除に使えますので、
大掃除の際は一つ持っておくと重宝しますよ!
特に、泡切れがよく2度拭きが不要のウタマロがおすすめです。
ウタマロクリーナー セット 本体400ml+つめ替え350ml✕2個
洗濯物から落ちるゴミ
一見綺麗に見える洗濯物からも、繊維や髪の毛などのゴミが落ちて地面に蓄積しています。
また、劣化した洗濯バサミの破片などが落ちている場合も。
掃き掃除で砂やホコリと共に除去しておきましょう。
排気ガス
特に、一階の住居や大きな道路に面している住居の場合は、
車の排気ガスを含んだホコリによって汚れているケースもあります。
排気ガスには油分が含まれているため、蓄積してこびりついているようであれば、
重曹などアルカリ性の洗剤を使用すると綺麗に落とすことができます。
鳥のフン
もし、鳥のフンの汚れを見つけた場合は最初に掃除しておきましょう。
細菌や寄生虫などが含まれている可能性があり、触れてしまったり粒子を吸い込んだりすると大変危険です。
掃除する際は、ゴム手袋とマスクを装着しましょう。
フンの上からキッチンペーパーを当てぬるま湯でふやかした後、
しっかり拭き取り、消毒液で消毒します。
粒子が広がらないよう、ゴミを捨てた後はすぐにゴミ袋の口を塞ぎましょう。
コケやカビ
陽の当たり具合などによって、コケやカビが発生している場合もありますよね。
生物なので、熱湯をかけると死滅して取れやすくなる場合がありますが、
熱の弱い場所では注意が必要です。
頑固な汚れには、専用のスプレーもありますので活用してみてくださいね。
掃除の手順
用意するもの
- ほうき
- ちりとり
- ブラシ(デッキブラシ、タイルブラシ、サッシブラシ等必要に応じて揃える)
- バケツ
- 新聞紙
- 雑巾
- 洗剤(汚れに適したもの)
- キッチンペーパー
- ゴミ袋
- ゴム手袋
手順
- 地面の掃き掃除
- 排水溝の掃除
- サッシの掃除
- 汚れている部分のこすり洗い
- 各箇所の拭き掃除
地面の掃き掃除
まずは掃き掃除からスタートします。
この時、濡らして細かくちぎった新聞紙を散らしてから掃き取ると、
ゴミを絡めとってくれるので、砂やホコリが舞い散らずに済みますよ。
排水溝の掃除
排水溝の汚れは特に目立ちやすく、また、水が流れにくくなる原因でもあります。
落ち葉など、目に見えるものは手で取り除き、
水と中性洗剤をかけた後、小さめのブラシでこすり洗いしましょう。
もし、排水溝が詰まっている場合は以下の方法で対処するか、専門業者に依頼しましょう。
水のレスキュー:ベランダ排水溝のつまりを自分で解消する4つの方法
サッシの掃除
サッシも、地面と同様にホコリや砂が溜まって汚れています。
これらの汚れを掻き出すには、専用の「サッシブラシ」がおすすめです。
はじめに乾いた状態のブラシでこすり、ある程度の汚れを取り除きます。
その後軽く濡らしてから撫でるようにこすり、
大きな汚れは水で馴染ませながら、ブラシの先で叩くように落としていきます。
力を入れすぎず、毛先を意識して使うのがポイントです。
汚れが全て浮かび上がったら水で軽く流して、雑巾やキッチンペーパーで拭き取りましょう。
油などで汚れていなければ、これだけで十分に綺麗になります。
汚れている部分のこすり洗い
地面の特に汚れている部分は、ブラシと洗剤でしっかり洗いましょう。
広いベランダや大きい汚れはデッキブラシを活用し、
そこまで広くないベランダや狭い箇所の掃除は、手に馴染むサイズ感の「タイルブラシ」がおすすめです。
汚れの規模によって大きさを使い分けるとより便利ですね。
初めに中性洗剤を汚れている箇所に撒いて、
バケツに入れた水でブラシを濡らしながらこすり洗いしていきます。
ある程度落ちたら、隣のベランダに流れないよう調節しながら洗い流します。
水を流すのが難しそうであれば、濡れた雑巾で全体を拭き取りましょう。
手すり、室外機など
土ボコリや砂ボコリが被っている状態ですので、
水で濡らし固く絞った雑巾で拭き取ります。
室外機も、中まで掃除する必要はありませんので、
表面の汚れやホース周りなどできる範囲で綺麗にしましょう。
この時も、ウタマロを吹きかけてから拭き取ると、
より綺麗になるのでおすすめです!
まとめ
今回は、引っ越しにおけるベランダの掃除についてお伝えしてきました。
- 原状回復は入居した時のような状態に戻さなければいけないということではない
- 完璧に綺麗にする必要はないが「これはさすがに汚れているな」「人には見せられないな」というレベルの汚れは落としておくのが無難
- 見落としやすいベランダも、部屋と同様に綺麗に掃除することが大切
また、ベランダを掃除した後は以下のポイントを再確認しましょう。
- 私物が残っていないか
- 目立つ汚れはないか
- 排水溝は詰まっていないか
退去時の掃除は修繕費の節約にも繋がりますので、
お世話になった部屋を綺麗に掃除して、気分の良い引っ越しをしましょう!