さまざまな事情が重なり、離婚することになったら、
「こんなはずじゃなかったのに」と、思い詰めてしまうこともあるかと思います。
また、子どもとのこれからの生活を考え、その上引っ越しのことも考えないといけないとなると、
「そんなまとまったお金なんて、出せるわけないじゃない!」と不安になってしまいますよね。
この記事では、離婚による引っ越しにかかる費用と、ひとり親の引っ越し支援制度をお伝えしていきます。
引っ越し費用はどのくらいかかる?
離婚後、実家に戻ることが可能なら、「荷物の引っ越し・移動にかかる費用」の出費となります。
しかし、新たな住まいを契約する必要があると、「物件契約の初期費用」が加わり、かかる費用は激増します。
まずは、その内訳を確認していきましょう。
荷物の引っ越し費用
こちらの費用は、時期によって大きく変動するので、注意が必要です!
通常期(5月〜2月)
引っ越し需要が少なく、費用を抑えて引っ越しができる時期です。
移動距離 | 2人〜3人家族の引っ越し価格相場 |
---|---|
〜15km程 | 60,000円〜65,000円程 |
〜50km程 | 70,000円〜75,000円程 |
〜200km程 | 90,000円〜10,000円程 |
繁忙期(3月〜4月)
進学や就職などにより、引っ越し需要がピークとなり、費用が激増します。
もし可能であれば、この時期の引っ越しは避けた方が良いでしょう。
移動距離 | 2人〜3人家族の引っ越し価格相場 |
---|---|
〜15km程 | 70,000円〜80,000円程 |
〜50km程 | 85,000円〜95,000円程 |
〜200km程 | 115,000円〜125,000円程 |
荷物量や移動距離によって価格は変動しますが、
お子さんが小さくて荷物が少ないのであれば、上記の金額よりもお安く引っ越しをすることができる可能性もあります!
引っ越し時期については、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
一挙公開!子連れで引っ越しする際のオススメ時期と物件探しのポイント
物件の初期費用
新たに部屋を借りるには、契約時に家賃のおよそ4.5倍〜5倍の金額が必要になります。
内訳は次の通りです。
- 敷金
- 礼金
- 仲介手数料
- 前家賃
- 火災保険料
- 保証料
- 鍵交換費
各費用の詳細は、こちらの記事でご確認ください!
仮に家賃60,000円の部屋を借りるとしたら、初期費用で270,000円程はかかるということです。
引っ越し代に加えて、物件の初期費用がこんなにもかかるとなると、簡単に支払える金額ではないですよね。
費用を抑えるためにできることは?
子どものことを考えると、「少しでもお金は残しておきたい!」と思いますよね。
「ひもじい思いはさせたくないし、やりたいことは応援してあげたい!」と。
引っ越しと物件初期費用を抑えることができれば、今後の生活にも余裕ができます。
引っ越し費用を抑えるには?
引っ越し時期については先程お伝えしましたが、他にも費用を抑える方法がいくつかあります!
荷物を減らす
あまり着ない洋服や、子どもが飽きてしまったオモチャ、読んでない本などはありませんか?
持ち物一つひとつ、これからの生活に本当に必要な物なのか考え、不要なものはフリマアプリやリサイクルショップで売却しましょう!
手間はかかりますが、荷物・引っ越し費用は減って収入が増える、良いことづくめです!
荷物の処分についての詳細記事も、ぜひ参考にしてみてください。
自力か業者か…。引っ越し時の不用品処分方法とメリット・デメリット
時間指定なし「フリー便」を利用する
引っ越し業者の都合に合わせて時間を決めてもらう、フリー便。
直近まで時間が決まらないので、「引っ越し当日の予定が立てづらいデメリット」もありますが、
それを差し置いても、費用軽減には大きな期待ができます!
見積もり時、時間指定した場合・フリー便利用の場合の2パターンの金額を提示してもらうと、差額がしっかり確認できますよ。
相見積もりを取る
一括見積もりを取ることで、業者同士の競合が生まれます!
業者は空きを埋めたいので、「ウチで引っ越しを決めてもらいたい!」と、あなたに選んでもらえる金額を提示します。
プランや費用を選ぶ決定権はあなたにあるので、多くの提示額の中から1番安い金額で引っ越しすることができますよ!
【体験談】引っ越し見積比較サイトを賢く使って費用を安くする方法
物件の初期費用を抑えるためには?
実際、引っ越しよりも負担額が大きいのは初期費用ですよね。
個人的には、敷金は退去時のことを考慮すると必要だけれど、礼金・更新料って納得できないな、と思ってしまいます。
費用を抑えるために一般的な賃貸物件以外も選択肢に入れられるなら、ぜひUR賃貸住宅や公営住宅も合わせて検討してみてください。
UR賃貸住宅
礼金・仲介手数料・更新料が不要なので、初期費用を大幅に抑えることができます。
中には、入居後1~2カ月の家賃が無料になる「フリーレント」期間を設けている物件も!
また、各種割引制度も充実しています。
- 3年間家賃がお得になる「そのママ割」
- 最大で6年間家賃が安くなる「子育て割」
- 35歳以下の方が契約するときに安くなる「U35割」
※入居契約には条件があり、確認が必要です!
公営住宅
都道府県営住宅や市・区営住宅は、住居確保に困っている方のためにあるので、
ひとり親は優先的に入居できることに加え、家賃は一般的な賃貸物件よりもかなり安く設定されています。(収入に応じて変動あり)
また、公的物件なので、礼金・仲介手数料・更新料はかかりません。
ただ、都市部ですと住宅に空きがなく、抽選にも漏れてしまう、という可能性もあるので、
事前に空き情報や募集時期についての下調べが必須になります!
一括見積りをすることで、業者はライバル業者と競う形となり、安い料金を提示してもらいやすくなります。
3項目入力するだけで簡単に見積りできます。
ひとり親の引っ越し支援制度はある?
現在、日本の離婚率は35%と言われ、それに伴って、ひとり親を支援する制度も多様化してきました。
ただ、そういった制度のほとんどは、国や市区町村から「あなたはこの制度を使えますよ!」と教えてくれることはなく、
知らないままになってしまうことも多いですよね。
そこで、引っ越しに関連する支援制度をご紹介します。
-
母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
ひとり親の方が引っ越しをする際、「転宅費用」として費用を借りることができる制度です。
- 上限260,000円まで
- 連帯保証人を立てられる場合は無利子で貸付可能
- 保証人なしの場合は年1.0%の利率で返済期限は3年以内
※この申請は、転居先の自治体で行う必要があり、転居先が決まってからでないと申請できません。
申請に必要なものは次の通りです。
- 貸付申請書
- 戸籍謄本
- 転居先を明らかにする書類
- 転居費用の見積もり書
- 住民票記載事項証明書又は住民票の写し
- 「貸付を受ける本人」と「連帯保証人」の印鑑登録証明書
- 父母および連帯保証人の収入を明らかにする書類
- 生活費収支内訳
審査から貸付を受けるまでに時間がかかるので、早めに申請するようにしてくださいね。
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母子家庭等家賃助成・住宅手当
こちらは、家賃に対する助成金です。
国によるものでなく、限られた自治体で制定されているものなので、助成金制度がない自治体もあります。
また、多くの場合、受給するための条件が定められています。
- 年収が一定金額以下
- 生活保護を受けていない
- 家賃が6万円以下
- 民間の賃貸住宅を借りている
※元夫や三親等以内の家族の所有する住宅を借りた場合、家賃を払っていても助成を受けることはできません。
申請に必要なものは次の通りです。
- 助成金の申請書
- 戸籍謄本
- 世帯の全員にかかる住民票記載事項証明書又は住民票の写し
- 所得を証明する書類
- 借家賃貸借契約書のコピー
- 児童扶養手当証書
- 家賃の領収書(申請する月のもの)のコピー
- 住民税課税・非課税証明書
- 認め印
- 銀行口座情報が分かるもの
支給条件や必要書類、制度名は「ひとり親家庭住宅手当」「母子家庭等家賃助成」など自治体によって異なりますので、ご注意ください!
移住サポート
自治体が独自に制定している制度で、市外からの転入時に助成金支給や住宅費の補助が受けられます。
他にも、子どもの通学定期代を補助してくれるという自治体もあり、サポート内容は様々です。
ただ、自治体によって制度が無かったり、制度があったとしても支給条件があり、必ず利用できるとは限らないのでご注意ください。
(例)40歳未満・介護職への就職が必須など
転入先にサポート制度があるのか、条件はどのようなものなのか、必ず確認してくださいね。
まとめ
これまでお伝えしてきた内容は次の通りです。
引っ越し費用の目安
- 荷物の引っ越し代
- 物件の初期費用
費用を抑える方法
- 荷物を減らす
- フリー便を利用する
- 相見積もりを取る
- UR賃貸住宅
- 公営住宅
ひとり親の引っ越し支援制度
- 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度
- 母子家庭等家賃助成・住宅手当
- 移住サポート
これからのことを考えると、心配や不安がつきないことと思います。
ですが、お子さんは、あなたが笑顔で元気でいてくれることを何より願っていますよ!
使える制度はしっかり利用して、少しでも負担が軽減できると良いですね!
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